2015年 化粧品企業のR&D戦略

―重要性が高まる抗老化研究と加速する研究領域の高次元化―

商品番号 mr210150262
価格 ¥ 95,700 税込
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概要
【調査趣旨】
・2014年度の化粧品市場は前年度比0.8%増の2兆2,505億円。景気回復や外国人観光客によるインバウンド需要などの要因により、全体としては微増推移となった。2015年度も引き続きインバウンド需要が見込まれるものの、国内の化粧品市場は飽和しているほか、依然として低価格志向や多機能志向が根強いため、今後大きな成長は見込みにくくなっている。また、近年は消費者のニーズが多様化・細分化していることなどからヒット商品が生まれにくい環境となっている。

・このため、各企業のR&D活動においては、単にイノベーションを追求するだけでなく、マーケティング部門との密接な連携を図ることで、市場でのニーズやトレンドをいち早くキャッチし、それに対応できる組織体制への改編が進められている。また、近年は製品のライフサイクルが短縮化していることから、高付加価値商品の早期投入と研究開発の効率化が課題となっているため、大学や民間企業など外部の知見や技術を積極的に導入しようとする動きが活発化している。さらに、消費者のニーズを研究開発に活かすことを目的として、研究所において消費者とのコミュニケーションを図ろうとする動きもみられる。

・研究開発面においては、スキンケア分野では今後シニア層のさらなる増加が見込まれることから、抗老化研究を重点テーマとして挙げている企業が多くなっている。従来は乾燥や酸化、光老化などのほかに、幹細胞に着目したものが多かったが、近年は幹細胞のなかでも特に表皮幹細胞や真皮幹細胞などに細分化されているほか、肌の免疫力や再生力に着目したものなど、アプローチが多様化している。

・メイクアップ分野では、ナチュラル、ロングラスティング、スキンケア効果の3点がキーワードとなっており、高いカバー力と効果の持続性を両立させる紛体などの開発に加え、塗布時の軽さや感触に着目した新規紛体の開発などが進められている。また、ヘアケア分野では毛髪内部からの自然なツヤを追求したものや、頭皮と毛髪の関係性に着目したものが多いほか、頭髪におけるエイジングに着目したものも近年注目を集めている。

・また、近年は美容医療や再生医療に関心が高まっていることから、研究領域の高次元化も重要なテーマとなっている。このため、化粧品企業の中には美容医療・再生医療分野を主力テーマの一つとして研究を進め、化粧品分野に応用することで、より高い機能を有する化粧品の開発を目指す企業が増えている。例えば、コーセーはiPS細胞の研究を進めることで次世代化粧品の開発などを目指しているほか、マンダムは再生医療に用いられる幹細胞関連技術などを化粧品に応用するための研究を推進している。

・当資料では、主要化粧品企業のR&D戦略を、組織体制、R&D費・人員、注力テーマ、特許、産学官との提携状況などから多角的に分析。さらに、海外市場への対応や新規事業の取り組みについても取り上げ、主要各社の今後の展望についてレポートしている。





目次
【集計・分析編】
1.市場概要
 1) 調査背景と目的
 2) 調査対象範囲
 3) 調査対象企業
 4) 調査方法
2.化粧品の市場規模推移
 1) 総市場
 2) 分野別市場
 3) チャネル別市場
 4) 主要企業の業績
3.主要企業のR&D体制
 1) 主な国内拠点
 2) 海外市場に対する取り組み
4.主要企業の戦力分析
 1) 主要企業のR&D費および対売上高比
 2) 主要企業のR&D人員および人員比率
5.主要企業の研究開発動向
 1) スキンケアの研究開発動向
  (抗老化、美白、UV、ニキビ、毛穴、自然派コスメ)
 2) メイクアップの研究開発動向
  (ベースメイク、ポイントメイク)
 3) ヘアケアの研究開発動向
  (ヘアケア、ヘアスタイリング、育毛・頭皮)
 4) 新規事業の研究開発動向
  (美容・健康食品、再生医療(美容医療))
 5) その他の研究開発動向
  (感性・官能性、動物実験代替法)
 《主要企業の研究開発動向一覧》
6.主要企業の特許分析
 1) 公開特許件数
 2) 提携状況
7.今後の方向性
 1) 化粧品のR&Dの方向性
 2) 主要企業の今後の展開


【個別企業編】
株式会社資生堂
花王株式会社
株式会社コーセー
ポーラ化成工業株式会社
株式会社ノエビア
日本メナード化粧品株式会社
株式会社ファンケル
日本ロレアル株式会社
株式会社マンダム
ロート製薬株式会社
ライオン株式会社
株式会社ミルボン
株式会社ナリス化粧品
株式会社アリミノ
ホーユー株式会社
クラシエホームプロダクツ株式会社
富士フイルム株式会社
化粧品原料メーカー

◆調査項目(一部除く)
1.企業概要
2.研究開発体制
 1)R&Dに対する基本方針
 2)組織図
3.R&D費およびR&D人員
4.研究開発動向
 1)近年の主な研究開発成果
 2)主な特許の公開状況
5.今後の方向性

資料体裁:A4判 175頁
発 刊 日:2015年10月27日

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